迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

Shin's Barへようこそ 2015ニコニコ本店 第六夜

シン(以下シ):シルバーウィークも終わって、ホっとされてる方も、完全に脱力状態の方も多いかと思いますが、今日と明日が過ぎれば、また週末ですよ…まぁ、散財された方も多いでしょうから、疲労感がハンパない人も多いかと…
(カランコロン…)
おっと…ようこそ、Shin’s Barへ。
ター坊(以下隆):おう、こっちでやってたんかい。駆け付けで悪いけど、神戸ワインBenediction Rougあるか?
シ:はい、ございますよ…現時点では、2012年物をご用意できます。
アンジー(以下安):我輩も華結リースリングをもらおうか。
シ:珍しくお二方、神戸ワインをチョイスされましたね?
安:我輩とて、海外ワインばかりやのうて、国産ワインを飲みたい時もあるわい。
隆:ぶっちゃけで言えば、バーテンのアンタに合わせたまでや。関西やったら、本来、河内ワインの方が歴史あるんやけど、一般的にブランド力から言えば、神戸ワインの方がメジャーやろ?
シ:あ、そういうことですか。
安:我輩やター坊は、出身が京都やから、本来であれば京都丹波ワインを推したいトコだが…
シ:意外と関西でもワインを作ってる醸造元があるんですね。
隆:勘違いしたらアカン、元々京阪神近郊には酒蔵があって、酒造りに関するノウハウが豊富な土地柄や。ほんで、大阪の河内地方は、案外知られてへんけど、ぶどう…特に生食用のデラウェアの一大産地や。ブランド力では岡山や山梨には負けるけど、本来であれば、歴史上においてぶどうの生産を長年やってるんは、実は河内のぶどうやねん。
安:ワインに関する記述でも、そもそもは河内や大和…今でいう奈良県産の山葡萄から醸造した物が、天平時代の古文書などに散見されとるんや。もっとも、ワインそのものが一般的になったんは、あくまで明治以降の話やけど、国内ワインで甲州ワインが有名なんは、首都圏に近い土地柄ゆえの事や。
シ:え、ワインて…日本での歴史は、かなり古くからあったんですか?
安:むしろ、日本酒よりも果実酒であるワインの方が、世界の酒類醸造の歴史では、古いと思うで。なんせ、ぶどうだけじゃなく、ありとあらゆる果実が自然発酵し、アルコール分を発したら、酒になるんやからな。その道理を穀物に転用し、現在に至る…まぁ、そのためのワンクッションに、マンガに出てくる“猿酒”のような唾液に含まれる酵素などを利用して発酵する方法があって、のちに、純粋培養した麹カビやビール酵母などで発酵する形式に進化したんや。
シ:さすが…“生前さん”が無類の酒好きだっただけに、そういう蘊蓄は詳しいというか…そこで今宵の一杯。赤ワインにアマレットを加え、ジンジャーエールで割る、ローザ・ロッサです。白ワインを炭酸水で割るスプリッツァーの変化球版といったトコでしょう。