迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

Shin's Barへようこそ 2015ニコニコ本店 第四夜

シン(以下シ):それにしても…単純に12月28日に有馬記念を固定するって発想は、どうも馴染めない様に思えるんですが。しかし、売上が好調だった方と言って、その結果を鵜呑みにするのは、正直、頭の良い人がやる行為ではない様に思えますね…新年早々の5日から中央競馬を開催する訳ですし、年末の開催は、できればクリスマスまでに終わらせた方が、報道記者も、厩務関係者も、少しは余裕ができるとは思うのですが…
(カランコロン…)
っと…ようこそ、Shi’s Barへ。
ノブ(以下ノ):お、やっぱこっちやったか。そやけど、なんで本家やのうてこっちでやる様にしたん
シ:競馬に特化した話をしようと思うと、どうしても本家では他のお客さんとの兼ね合いもあり、専門的な事は難しいかと…
ノ:まぁ、それはわかるわ。ボクんトコでも大概の場合、競馬と関係あらへん話で終始するさかいなぁ…ボクも後で、マスターに“こっち”での営業に変えてもらえへんか、いっぺん聞いてこようかと…
シ:で、ノブさん…今回は何をしましょうか
ノ:せやなぁ…ほな、ホーセズネックもらおか。
シ:では、今日は瀬戸内グリーンレモンでお作りしましょう。
ノ:瀬戸内レモン
シ:広島県産のレモンの総称だそうです。日本国内で流通してるレモンは、大まかに分けると、海外から輸入されるモノと、瀬戸内を中心に栽培されたモノとがあります。ピールを使うレシピである以上、ポストハーベスト農薬の影響を避けたいですから、ここは国産のモノを使うのがベターでしょう。この時期だと、ハウス栽培で収穫される“グリーンレモン”が出回ってますので、それを使う事にしましょう。
ノ:そやけど、考えたら広島県産…って付くだけで、どうしても原爆の影響を心配するんは、わかっててもなぁ…
シ:今年は原爆投下から70年という節目ですが、未だにそれを考えるのは、ちょっと行き過ぎというか、広島県民と長崎県民をバカにしてるように聞こえますよ。
ノ:それはわかっとんねん…そやけど、ホンマに考えたら、敬遠される要素がありすぎて、口にしてエエんかどうか、正直、怖いんや。
シ:そんな事を言い始めたら、何も口にできませんよw そもそも、我々自身は“故人”ですから、どんな食材を摂取しようと関係ないですよ。ま、食べると言っても、あくまで生物学的な食事はできませんからね。
ノ:そりゃ、そうやわなw
シ:競馬でもそうですが、出走頭数が揃って、且つ、日程的に誰もが参加しやすい条件でないと、開催する分だけ赤字になりますよ。
ノ:まぁ、そうやろうな。特にGⅠ競走の場合、出走メンバーの顔ぶれによっても違うけど、話題性も加味せなアカン部分があるやろうしな。
シ:そして何よりも、開催中の競馬場に足を運んでくれないと、どんなに馬券の売上がいいからと言っても、競馬場周辺の経済波及効果がなければ、何の意味もないですよ。特に、地方競馬の場合、今でこそネットでの馬券購入が盛況で収益が上向いている場所もありますが、逆に現場に足を運ぶ人自体は、かなりの減少傾向にあるとも言われてます。
ノ:ナイター競馬を行う事で、確かに平日でも競馬に参加しやすぅなったと言っても、それはあくまで“場外発売”での売上であって、本場での売上がさっぱりやと、そら、場内の売店や最寄りまでの交通機関が儲からへんから、さらに足が遠退くわな。
シ:そこなんですよ、今後の課題は。如何にして、競馬場周辺での経済活性化に結び付けるか…今までだと、単純に競馬開催での経常利益向上のみを考えればいいですが、これから更に、競馬のみならず、公営競技を行っている地域での経済再生を行うには、それ相応の整備事業が必要になってきます。もちろん、施設の更新や整備もですが…
ノ:主催団体がいくら助成して街並みの整備や、交通インフラの改善を行ったとて、それが直接、地域の経済に波及できるかどうかは、ファンや住民の動き一つやと思うな。いつまでも“ギャンブルは悪だ”と罵るよりも、まず、ホンマに考えなアカンのは、地域経済に根ざした運営をやれるかどうかや。そういう意味では、もっと政治家は地に足ついた法案や政策を打ち出してもらわなアカン。そら、安保関連も大事やろうけど、国政を支えてるのは国民一人ひとりの経済力や。そこがボロボロやのに、法案一つで軍事大国になるなんてのは、めでた過ぎるも程があるで。
シ:そうなんですよね…そもそも論からして、どんなに軍備を整えたくても、公共事業で治水工事を進めたくても、それに適うだけの収入を得られないのでは、元も子もありません。当然ですが優先順位から言えば公共のインフラ整備が最優先であり、それに似合うだけの財源を確保しようとすれば、税金だけでは足らないからこそ、公営競技が行われてる訳です。そういう意味では、ネットでの発売が好調で収益が上がるのは国や自治体としては歓迎でも、会場周辺地域にお金が落ちないような開催は、却って地域の経済活性の足かせになります。
ノ:それこそ、ホンマに貧困層がどうのって言うけど、ギャンブル依存は貧富関係あらへん。適度な賭け事は、人生の刺激にもなるし、経験を積むことで、他の勝負事…特に仕事における判断力を身につける格好の機会やし、なんといっても話題の幅が広がる…ここでの話でもそや。政治や経済の話でも、要は勝負事やねん。それを嫌ってる様では、先に進まれへん。
シ:ま、堅い話はそこまでにして、今宵の一杯…ジンとベルモット、パイナップルジュース、グレナデンシロップ、新鮮な卵白をシェイクして…ミリオンダラーです。現実社会において、勝負事で100万ドルという大金を手にできる人はごく少数派ですが、せめて気分は億万長者…そんな夢を見てもいいじゃないですか。