蜂谷アナとノースヒルズの“絆”
今年の凱旋門賞も、結局日本馬はその栄冠に届かなかった…しかし、それは単に、日本の陣営が前哨戦で満足してしまった慢心を、繰り返してしまったからと、オイラは厳しく指摘させてもらう。前哨戦であるフォア賞やニエル賞で勝っても、本番である凱旋門賞で、地元の騎手や馬に出し抜けを喰らえば、何の意味もない。(と言っても、遠征先での重賞を勝つ事自身は、それだけでも充分な偉業なのだが…)だからこそ、フランス・ロンシャン競馬場に住まう競馬の女神は、何度も日本の陣営に対して、厳しいまでの“宿題”を出すのです…それを次の凱旋門賞に挑戦する際に、この苦い経験を活かして勝利を掴めば良いのです。
さて、ツカミはここまでにして、今回はラジオNIKKEIでの凱旋門賞実況中継に、なんで蜂谷アナが登場したのかについての話。番組の中でも本人が話してましたが、いろんな意味で、ノースヒルズマネージメント…というよりも、そのオーナーズブリーダーである、前田幸治氏と、切っても切れない縁があるのです。
そもそも、ノースヒルズマネージメントが現在の様なメジャーな存在になる以前、新冠にあるその牧場は、開業当時の1984年、“前幸ファーム”と名乗ってました。その時、なかなか生産馬や保有馬が勝てない事から、ゲン担ぎも兼ねて、勝負服のデザイン変更の件で相談に乗ったのが、蜂谷アナだったのです。そう、現在のノースヒルズの勝負服は、ある意味、蜂谷アナが背中を押した事で、あの“水色・赤クロス襷・赤袖(個人所有の場合、水色の輪が加わる)”のデザインになったのです。以来、北海道取材に蜂谷アナが行く度、前幸ファームではその取材を好意的に受け入れ、更に、90年代の競馬ブームで、放送局の企画として牧場見学ツアーをやる際にも、蜂谷アナのツアーに関しては、どこの競馬ファンよりも優先的に牧場見学を受け入れていました。(しかもツアーの昼食会場として、何度もその敷地の一部を提供してました。)
そして、牧場の名前を現在の名称に変更するときも、その旨を真っ先に伝えたのは、蜂谷アナに対してでした。のちに、所有馬のスティルインラヴが牝馬三冠達成を果たし、その名は不動のモノへとなったのは、いうまでもありませんが、前田氏はそれで満足しませんでした…そう、日本の競馬サークルにおいて、最終目標は、フランス・ロンシャン競馬場で行われる最高峰のレース…凱旋門賞での勝利です。しかし、引退後のスティルインラヴは、繁殖入り後数年で早世し、その産駒での制覇は潰えました…
だけど、凱旋門賞制覇という“夢”を諦めなかった前田氏は、次の候補馬を生産していきました。時代が前後しますが、その中には、ビリーヴやヘヴンリーロマンス、ローブデコルテ等の名牝がいますが、牡馬に関して言えば、古馬・ダート戦線ではともかく、クラシック…特にダービー候補が、皐月賞馬のノーリーズン以降、なかなか出てきませんでした。ある意味、ダービー制覇は、凱旋門賞を狙う上での悲願…ともいえる事だったのです。そんな時、あの忌まわしき東日本大震災が発生しました…北海道では、東北三県程の被害は出ませんでしたが、あまりの惨状に心を傷め、そして、マスメディアが様々な場面で“絆”を報じた事もあり、クラシック候補となる1歳馬に、その言葉を名付けました。これが、今年のダービー馬であるキズナなのです。
この一連の流れを、競馬記者として、そしてファンとして、近くで見守ってきたのが、蜂谷アナなのです。特に現役時、誰よりもノースヒルズの馬がレースに勝つと、それを我が事の様に喜び、熱く報じたのはいうまでもなく、また、その縁もあって、“あどラン”の企画から外れて以降のホノルルマラソンに参加する時のスポンサーとして、よくノースヒルズが絡んだのです。そう、ノースヒルズがマイナーだった頃から、何かにつけて世話を焼いてきた訳であり、その恩義として、今回の様な事になった訳です。言ってみれば、オーナーから信頼された、ノースヒルズの“スポークスマン”という体裁で帯同してたモンだから、ラジオNIKKEIが声を掛けたのでしょう。(ある意味、関西のローカル放送しかやらない、MBSに対する牽制とも見えるんだが…)
それにしても、オイラも驚きました。まさかラジニケで蜂谷アナが、MBS退社後に仕事するとは…多分、これはMBSの中継班として現場に入ってた、来栖アナも相当なプレッシャーだったと思いますよw いくら放送ブースの位置が違うと言えど、恩師であり大先輩が、他局でゲスト扱いされる事、そしてそのついでに取材を手伝っている事は。そういう意味では、今回の凱旋門賞は、興味深いモノでした。(ちなみに、競馬中継に関する部分での話はコチラ…http://d.hatena.ne.jp/strayhorse/20131007/1381146694)
さて、ツカミはここまでにして、今回はラジオNIKKEIでの凱旋門賞実況中継に、なんで蜂谷アナが登場したのかについての話。番組の中でも本人が話してましたが、いろんな意味で、ノースヒルズマネージメント…というよりも、そのオーナーズブリーダーである、前田幸治氏と、切っても切れない縁があるのです。
そもそも、ノースヒルズマネージメントが現在の様なメジャーな存在になる以前、新冠にあるその牧場は、開業当時の1984年、“前幸ファーム”と名乗ってました。その時、なかなか生産馬や保有馬が勝てない事から、ゲン担ぎも兼ねて、勝負服のデザイン変更の件で相談に乗ったのが、蜂谷アナだったのです。そう、現在のノースヒルズの勝負服は、ある意味、蜂谷アナが背中を押した事で、あの“水色・赤クロス襷・赤袖(個人所有の場合、水色の輪が加わる)”のデザインになったのです。以来、北海道取材に蜂谷アナが行く度、前幸ファームではその取材を好意的に受け入れ、更に、90年代の競馬ブームで、放送局の企画として牧場見学ツアーをやる際にも、蜂谷アナのツアーに関しては、どこの競馬ファンよりも優先的に牧場見学を受け入れていました。(しかもツアーの昼食会場として、何度もその敷地の一部を提供してました。)
そして、牧場の名前を現在の名称に変更するときも、その旨を真っ先に伝えたのは、蜂谷アナに対してでした。のちに、所有馬のスティルインラヴが牝馬三冠達成を果たし、その名は不動のモノへとなったのは、いうまでもありませんが、前田氏はそれで満足しませんでした…そう、日本の競馬サークルにおいて、最終目標は、フランス・ロンシャン競馬場で行われる最高峰のレース…凱旋門賞での勝利です。しかし、引退後のスティルインラヴは、繁殖入り後数年で早世し、その産駒での制覇は潰えました…
だけど、凱旋門賞制覇という“夢”を諦めなかった前田氏は、次の候補馬を生産していきました。時代が前後しますが、その中には、ビリーヴやヘヴンリーロマンス、ローブデコルテ等の名牝がいますが、牡馬に関して言えば、古馬・ダート戦線ではともかく、クラシック…特にダービー候補が、皐月賞馬のノーリーズン以降、なかなか出てきませんでした。ある意味、ダービー制覇は、凱旋門賞を狙う上での悲願…ともいえる事だったのです。そんな時、あの忌まわしき東日本大震災が発生しました…北海道では、東北三県程の被害は出ませんでしたが、あまりの惨状に心を傷め、そして、マスメディアが様々な場面で“絆”を報じた事もあり、クラシック候補となる1歳馬に、その言葉を名付けました。これが、今年のダービー馬であるキズナなのです。
この一連の流れを、競馬記者として、そしてファンとして、近くで見守ってきたのが、蜂谷アナなのです。特に現役時、誰よりもノースヒルズの馬がレースに勝つと、それを我が事の様に喜び、熱く報じたのはいうまでもなく、また、その縁もあって、“あどラン”の企画から外れて以降のホノルルマラソンに参加する時のスポンサーとして、よくノースヒルズが絡んだのです。そう、ノースヒルズがマイナーだった頃から、何かにつけて世話を焼いてきた訳であり、その恩義として、今回の様な事になった訳です。言ってみれば、オーナーから信頼された、ノースヒルズの“スポークスマン”という体裁で帯同してたモンだから、ラジオNIKKEIが声を掛けたのでしょう。(ある意味、関西のローカル放送しかやらない、MBSに対する牽制とも見えるんだが…)
それにしても、オイラも驚きました。まさかラジニケで蜂谷アナが、MBS退社後に仕事するとは…多分、これはMBSの中継班として現場に入ってた、来栖アナも相当なプレッシャーだったと思いますよw いくら放送ブースの位置が違うと言えど、恩師であり大先輩が、他局でゲスト扱いされる事、そしてそのついでに取材を手伝っている事は。そういう意味では、今回の凱旋門賞は、興味深いモノでした。(ちなみに、競馬中継に関する部分での話はコチラ…http://d.hatena.ne.jp/strayhorse/20131007/1381146694)
