迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

SNSの功罪、就活時の守秘義務の話。

先週、Twitter上で笠松競馬場公式垢が、今春採用予定者に対して、所謂“公開処刑”をやった件について、一部のエンドユーザーから“大人気ない行為”という批判が相次いだ様なんだが、率直な意見としては、突発的な大阪の“カルテット選挙”以上にどうでもいい話であり、さりとて、犯罪抑止力…特に、公営競技を行う団体職員になる者が、守秘義務を守れないなら然るべき処分を行うという“宣戦布告”は、とても重要な話であり、いかなる就職活動において、SNSで拡散すべき話とそうでない事の分別を付けるべきと指摘することは、指導の範囲としては適正というべきである。


所謂“バカッターテロ”の多くは、基本としてテレビやネット動画CMの影響によるモノであり、昨今のテレビCMでも、画面上の隅に小さく“映像上の演出”という断り書きが表示されている。しかし…大概の人、特に18歳未満の青少年には通じない話で、故に、実際の現場で“やってみよう”ってなるのである。子供のいじめ問題でもそうなんだが、格闘技系スポーツの真似事の多くは、手加減をしてる事実を知らずに子供はやるモンだから、それが“命に関わる危険行為”って認識はゼロである。ゆえに、被害児童がどんなに“痛い”と言って訴えても、加害児童は知ったこっちゃない訳であり、それによる負傷が因で身体に障害が残ろうが、死亡しようが“知らない”って訳である。つまり、自分以外の感情を読む経験が乏しいまま成長すると、結果としてモラルそのものが欠如した状態になる訳で、昨今問題になってる、いわゆる“モラ夫”にある背景と一緒で、、人付き合いの煩雑さから、学校以外のどこかで学ぶべき礼儀作法…形骸化したしきたりや風習ではなく、相手を想うための所作や、宗教哲学や概念に基づいた行動のイロハを、しかも基礎のマニュアルすら、誰も作ってこなかったことや、形式や風習に捉われないという概念自体を履き違えてる事を、誰一人として指摘しないまま今日に至ってるから、いわゆる“バカッターテロ”という、常識外れな悪戯が後を絶たないのです。


公開処刑”というには、むしろ、なんでそういう事態になったのかを時系列でで考えると、高校や大学で成績が優秀といっても、それは単に勉強の仕方や問題の解き方に関して、学校や教師の“思い通り”に答えを導き出す媒体としての価値であって、そこに頭脳が全振りした結果、要は社会常識が欠如する訳で、そういう“学校内最強”な者にとって、“恥を掻く”という概念自体が“面白い刺激”であり、それがいかなる生涯計画を台無しにする行為になるか、想像が至らない訳である。だから、一見すると公衆の面前で説教される事自体、説教する側も大人気無いのだが、そうならざる得ない態度を招いた背景にも、礼節や社会的常識といった知識を、学校教育に丸投げした結果である。何度もいうが、社会的常識を学校以外の世界観を知らん新卒者に求めることが既に間違いであり、大学卒業までに、学校以外で社会に触れる機会を、しかも様々なトコで作らないといけなかったのに、“学業優先”で放置した結果である。そういう意味では、中卒でも起業して年収何億も稼ぐ人は、社会の仕組みをいち早く見抜き、恥を掻くことと世話(迷惑)をかける本意を理解し、それに似会った礼節や所作を身につけ、そこから“人の上に立つ者”としての自覚が持てるのであり、そこに集う人は、世代も人種も、当然宗教や価値観すら超越するのであり、組織も磐石である…故に守るべき礼節やマナーがある訳で、それが守れずにいる人は、自然と組織から離れるのである…いくら頭脳明晰でも、巨万の富を持っていようと関係なく、である。

話が逸れまくったんで、元の話に戻せば、バカッターテロを予告した内定者は、自分が採用された職場が、どういうポジションの職場なのかを理解してない以前に、恐らくは学校以外の世界を知らんまま就活をやってたと思われる。忘れてはいかんが、SNSを含めたインターネット媒体ってのは、言語が日本語表記でも、世界中に恥を撒き散らす場である…それは、時として、トンデモ発言が世界中で拡散されて誤解や偏見を招いても、それを解く事自体が困難になる事を意味する。それすら“面白い”って思うのは、恐れ知らずであると同時に、一度でも恐怖を味わえば、二度と立ち直れない程傷付くことになる。それで命を落としたら、それこそ自業自得ではないか。