迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

塗り絵から見る、実況アナの“人間模様”…

今回は、マンガの“捕捉”的なネタです。まずは、コチラを一読されたし…
今回はこの中で登場する“実況の残骸”こと、競馬実況アナであれば、誰もが一度は作成する“塗り絵”の話。手元に、この作品内にも登場した実物の“塗り絵”がありまして…

これは、10月22日の京都4Rで実際に使われたモノで、作成者は当然、この日前半の実況を担当した雷神様…もとい、中野アナである。(使用済みだから“実況の残骸”って…w)最近でこそ、こんな“塗り絵”を作らずに、JRAなどの主催者発表の出馬表をプリントアウトして、あるいはスマホ等の端末から引っ張り出して実況に臨む人もいるのだが、基本、この自作の“塗り絵”を手元に置いて、コレを確認しながら目の前のレースを実況する訳であり、これが上手く描けるからといって、当該レースに出走する馬名を全部覚えていられるかと言えば、そうでもないらしいw 個人差もあるが“塗り絵”をしながら覚えられる人と、“塗り絵”作業と暗記をバラバラに行う人とがあって、大概の場合、後者になることが多い。(大関アナ談)
また、この“塗り絵”の作成に関して、所属放送局、あるいは研修を受けた講師によって作成方法の手順や塗り方が違う。ラジニケの場合、基本としては、左から枠順通りに作成するのだが、一部の人は、右から枠順通りに作る場合があるとのこと。これは、日本の文法において、縦書きの文章は“右から左”に読む習性があるからこその話であり、それで慣れていると、“左から右”という流れで読むには、根本的に違うことを認識した上でやらないといけない。また、鉛筆で作成するため、“右から左”という従来のやり方で描くと、確実に手や“塗り絵”そのものが、先に描いた勝負服のカラー(色鉛筆の塗りカス等)で汚れてしまうこともあり、使いモノにならない状況で実況することは、正確な描写による実況を胆とする公式実況において、ファンや関係者に多大な迷惑をかけることを意味する。だから、“塗り絵”を作成する際は、なるだけ影響が出ないようにするために“左から右”で作成するのが望ましいとなる訳である。
また、写真の通り、様々な書き込みが加えられているのも特徴であり、特に、馬名の発音や区切りを明確にすることで、馬名の意味や元となる言語に近い発音になるよう、それぞれ作成者自身の工夫が凝らされている。また、勝負服が複雑になる場合は、簡略化して描くことも多く、“星散し”とか“丸散し”、“格子模様”などの場合、写真の通り、敢えて細かく描かずに認識できる程度に識別されることがある。だから、実況アナによって、他人が見ても“わかりやすい”モノを作る人もいたら、その逆で簡略化しすぎて“訳ワカメw”なモノまで存在するのである。
あ、ちなみに、こういった“塗り絵”は実況アナに限らず、実は主催者職員…特に決勝審判室の係員とかも作ってることがあって、それを片手に写真判定などの“決め手”にしてる訳である。但し、実況アナのような緻密なモノは作らず、あくまで簡易的なモノが一般的(てか、テンプレみたいなのはないから結構雑w)であり、中には馬名の上に作るのはいいが、なぜかズレまくってるのがあったりするw