迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

Shin's Barへようこそ 2016ニコニコ本店 第一夜

シン(以下シ):今年は災害が多いですね…春先に熊本を襲った直下型地震、夏の猛暑と北海道での異常な長雨…そして台風10号による北日本での水害。各地の被災者に対して、遅ればせながらお見舞い申し上げると同時に、不幸にも犠牲になった方々には、迷馬さんに成り代わり、哀悼の意を表します…さて、今日から営業開始になりますが、今宵はどんな話題から始めましょうかね?
(カラン…バキン!!)
(;´審\)=3 初日からこれっすかw
オグりん(以下栗):ねぇねぇ…毎回なんだけど、入り口狭くなってない?
シ:毎回のことながら、それはオグりんが強引に入ろうとするからでしょ?馬専用入り口、ちゃんとあるのにそっちを使わないから…
栗:ボクちんは、ちゃんと人間として扱ってほしいだお。専用口じゃなくって、普通に入りたいだお。
シ:馬としての自覚を捨ててる時点で、もうね…ツッコミどころ満載なんだけどなぁ。
ごっちゃん(以下浩):お…早速ドア破壊っすかw
テンちゃん(以下点):おぐりん、またこわした…
栗:うるへー!!
点:ねぇねぇ…ことし、らにっていうのが、けんたっきーだーびーをふくむ、あめりかの3さいくらしっくすべてしゅっそうしたことから、あめりかのちゃーちるだうんずしゃから、にっぽんのけいばでもけんたっきーだーびーへしゅっそうできるきかいをもうけることになったって、しってる?
シ:おや…これはすごい話になってきましたね。通常なら、アメリカでの血統登録があって、且つ、アメリカ国内や海外でのトライアルレースでポイント上位にならないと出走権がないと言われているケンタッキーダービーに、日本馬が出走できるチャンスが増えたんですか…
点:それ、すごいこと?
浩:すごいも何も…ケンタッキーダービーは、アメリカ三冠レースの第一関門にして、最高峰のレース。ここを制することは、アメリカの馬産に関して、とんでもない付加価値がつく重要なレースだよ。あ…でも、なんでそうなったんだっけ?
栗:んと…今年、日本のラニってのがUAEダービーを制したことでケンタッキーダービーへの優先出走権を得られ、そのままアメリカの三冠レースに全部出走したことが、きっかけになってるらしいだお。
点:え、らにって、にほんのうまなの?
シ:アメリカ産馬だけど、栗東松永幹夫厩舎所属の3歳馬ですね。オーナーは前田幸治さん…確かノースヒルズのオーナーズブリーダーです。
点:いわゆる“まるがい”なのね…ということは、ぶりーだーずかっぷにもでられるんじゃないかな?
シ:そうですね…アメリカで血統登録を行っていて、且つ、ブリーダーズカップへの出走登録が行われているなら、アメリカ国内でのステップレースを使って出走することは可能かもしれませんが…
浩:その前に、三冠レースで結果を残せてないから、今後は日本のダート路線を使うみたいだけど。
栗:んお、ベルモントS3着でも、善戦してると言っても勝ててないモンな。
点:でも、おかしいよね?なんでにほんのうま…といっても“まるがい”なんだけど、にほんのくらしっくきょうそうにでないで、あめりかにいったの?それだったら、あめりかででびゅーしたらよかったんじゃないのかなぁ…
シ:まぁ…テンちゃんの感覚だと、そうなりますね。人間でいうトコの“二重国籍”状態ですから。
浩:人間社会だと、色々と問題がある話だけど、これはアメリカ競馬のルールそのものが起因となってる話だからね。血統登録時にブリーダーズカップへの出走意思を表明してるだけで、その血統の産駒であれば、多彩なステップレースを使って、競走実績を残していれば、ブリーダーズカップへの出走が可能だっていうのが基本にあって、さらに、クラシック出走登録を、日本とアメリカに登録していれば、どっちでも出走可能なんだよな。
栗:つまり、ラニアメリカのクラシック登録があって、条件を満たしたからケンタッキダービーに出走できた訳で、条件が整ってなかったら、日本のダート路線で、JDDとかJBCに回ってた可能性があるってことだおな。
シ:そういうことになりますね…で、JRAの発表によると、ラニが出走したカトレア賞とヒヤシンスSが、日本における出走馬選定ポイントシリーズ“JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY”として認められ、この2つのレースで獲得したポイントも加味されて、ケンタッキーダービーに日本馬でも参加できるチャンスができたことになりますね。これは完全に、前田オーナーの尽力の賜物ですね。
浩:てことは、日本産馬でも、このレースでポイントを稼いで、且つ、出走登録があれば、挑戦することが可能…ってことになるんだ。うわぁ…すごい時代になっちゃったなぁ。
点:それじゃ、ぼくらのじだいのゆめだった、かいがいけいばでじっせきをあげ、けっとうをのこせるかのうせいがひろがるってこと?それだと、ぼくらのぎせいも、むだじゃなかったってことになる?
シ:当然ですよ…ここにきて、やっと日本の競馬が世界でも通用するようになった証左です。あとは、その結果として海外の主要GⅠレースで勝利すること…特に凱旋門賞で勝利することは、その集大成と言っていいかもしれません。
浩:壮大なロマンだよね。
栗:今年はマカヒキが出走するみたいだおね…今年の日本ダービー馬にして、凱旋門賞で苦い思い(3着入線→ドーピングで失格)をしたディープインパクトの産駒。前哨戦のニエル賞で勝利し、俄然地元でも注目されてるみたいだお。
シ:では、それにちなんで今宵の一杯…ウォッカ30ml、パインジュース80ml、ココナッツミルク45mlをシェイカーでシェイクし、クラッシュドアイスをギチギチに詰めたゴブレットグラスに注ぎ、カットパインを添えた…チチです。両馬は馬名由来は、元々ハワイの言葉で、ラニは天国、あるいは天空を意味し、マカヒキは収穫祭を意味します。ウォッカが苦手、あるいはココナッツミルクが手に入らない人は、マリブと牛乳で代用可能ですよ。ま、それはそれで、“マリブピニャコラーダ”という別のカクテルになっちゃいますが…w