迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

恥をかかない為の馬名の話w

先日、某成金整形外科医が中央競馬馬主資格を取得し、所有馬の馬名登録を行ったら、申請した名前全てが却下された事が話題になったが、こういう事は、新米馬主にはよくある話であり、珍しい事ではないw しかし、これは馬名登録に関する規定がある事を知らないからこそ起きる事であり、また、実際に馬名の登録は、そのまま血統書に記載される重要な部分でもある為、悪ふざけをする馬主には、その悪ふざけで馬生を狂わされた競走馬達に、思わぬしっぺ返しを喰らわされる事を意味する。とはいえ、実際に繁殖用に回されるのは、競走成績が優秀で、且つ、血統的に貴重であったり、人気の高い産駒であるヤツでも、ごく一部だけだが…
閑話休題中央競馬において、競走馬の馬名登録には、いくつかの“お約束”が存在してて、それをクリアしてないと、希望する馬名を登録したくても“門前払い”になる。その基本的な“お約束”とは…
1)馬名はカタカナで2文字以上9文字以内(英語表記は20文字以内)

2)過去の名馬、および冠称と類似する、あるいはダダ被りな名称はNG(同一馬主、および法人は別)

3)既存する競走馬名で、登録抹消から5年未満の馬名は、再登録不可(GⅠ馬、および、重賞勝ち馬でない限り、実は使い回しができるw)

4)血統上の父母と類似する、あるいはダダ被りな名称はNG(読み方を変えてもダメw)

5)公序良俗に反する様な名称を使う事はダメ(当然ながら、人種差別系や民族侮辱系の馬名は、もってのほか!!)

6)あからさまに企業のCM効果を狙った様な馬名は言語道断w(今回のケースは、まさにコレw)

主に、この6項目に該当した時点で、馬名として申請しても、受付係員に目の前でビリビリと申請書類を破られても、文句が言えない訳でして、そこをなんとかしない限り、デビュー前でいつでも出走可能な2歳馬が、レースに出走できないまま終わってしまう事になる。逆を言えば、この6項目をクリアした上で、なおかつ、性別に似合った名称(牝馬なのに“タロー”とか、牡馬なのに“アユミチャン”みたいなアベコベな状態は、当然NG!!)であれば、何でもアリな訳である。故に、一部の馬主みたいな“珍名馬”が出走するケースがあって、ある意味、競馬実況アナに対する“言葉遊び”を強要する様な事態になる事もしばしばw
ま、この類で一番有名なのが、いわゆる“オダギラー”馬名であったり、冠称だけで言えば“シゲル”とか“テイエム”“カシノ”あたりが難癖系の馬名になる。で、その中の一人、小田切有一氏曰く、とにかく、実況アナがどんな風に、自分の持ち馬をレース中に表現してくれるかが楽しいから、ワザとそういう事をしてるのだそうな。故に、途方もない様な馬名がポンポンでてくる訳であり、いろんな意味で“実況アナ泣かせな馬主”として、結構有名になってしまってる訳である。とはいえ、“オダギラー馬名”だからと侮ってはいけない…オレハマッテルゼやノアノハコブネ等、GⅠクラスで活躍した名馬も存在するから、単におもしろがってるという訳でもない。(でも、流石にモチとかロロとかオマワリサンとか…どう頑張ってもふざけてるとしか言い様のない馬の方が多いのだがw)一昔前だと、“マチカネ”という冠称も、相当ふざけた馬名が存在しまくってた訳だが、そこんトコも含めると、毎年テーマを決めて名付けてるケースで、ちょいちょい“考えるのマンドクセw”となっただろとツッコみたくなる馬名と遭遇する事がある。故事成語にちなんだヤツから、映画俳優や役柄、果樹、戦国武将、アニメキャラ…果ては挨拶や方言等から名前をつけるモンだから、タマに馬名をみて“あのなぁ…”ってなるのは、ある意味仕方ないトコだろう。あ、ちなみに、アニメキャラの場合、上記の6項目に引っかかる確率が高いのだが、ジャスタウェイテイエムプリキュア等、他の言い訳を利用する事で、条件をクリアできる事もある。(ま、ジャスタウェイやオツウの場合、馬主がアレですから…w)

そういう意味では、競馬の世界にも、いわゆる“DQNネーム”やら“キラキラネーム”をつけたがる馬主がいて、それをなんとか抑制するために、主催者や関係団体がこういったルールの作成をやる訳である。世間の愛玩動物保有者にも言える話だが、いくら自分の“所有物”といえども、まして、自分が飼ってるペットを自慢したいのはわかるけど、常識を逸脱した名前を付けるのは、名付けられた動物達が気の毒で仕方ないw ま、個性的で楽しいのはわからなくはないが…