迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

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競馬を愛する語り部達:番外編その2 数奇な運命を廻る御来光・山本浩之

以前、“エンドレスの三バカ”にまつわる話として、石巻アナの事を取り上げた訳だが、こないだ、“そこまでいって委員会”の内容をTwitterで、ヤマヒロが競馬実況を経験した事があるという話をやっていて、その事実を知らないファンが驚いていたんで、今回は特別に取り上げさせてもらう。ま、本家では2011年にさらっと取り上げた(http://d.hatena.ne.jp/strayhorse/20110422/1303480971)のだが、ここでは、何で彼が競馬実況を経験した事があるのか?そして、何で競馬から離れたのかを中心に、話を纏めようと思う。
石巻アナや馬場アナ、岡安アナのトコで散々解説したんでアレではあるが、KTVの男性アナは、大概、競馬中継スタッフとして関わる事が、一種の通過儀礼になっている。ここでは取り上げるつもりはないのだが、豊田康雄アナも、若田部克彦アナも、実は競馬実況経験者ではあるが、本格的に実況アナとして認知される前に競馬から身を退いた…彼等には実況センス云々よりも、世間的な競馬に対する冷遇に耐えきれず、道を違えたのである。ヤマヒロも御他聞に漏れず、競馬実況に対して本腰を入れる事はなかった。ま、一応…杉本門下生には変わりはないのだろうが、どうも実況センスがなく、結構エエ加減なトコが仇となっていた様である。それともうひとつ…動体視力の悪さも、彼が競馬実況を諦める原因と考えていいだろう。
そもそも、デビュー当時から“イロモノ”系のキャラとしてのポジションで扱われていたトコがあり、それ故にどうしてもビジュアルで揶揄われる事の方が多かった。しかも、梅田アナや石巻アナと一緒に“エンドレスバカ”として売ってた事もあり、どっちかと言えば“チャラ系”のアナウンサーというイメージがこびりついてしまう訳である。それをどうにかしたくて、競馬に舵を切った…のに、後から入った石巻アナに、そのお株を奪われ、泣く泣く選んだ道が、実は報道だったりする訳でw ま、なんせ“エンドレスナイト”の初登場の時から、“ポストおすぎ”(杉山一雄アナの事…何度も言うが、あのオカマではないw)という触れ書きがあり、その事が、杉山アナの“代打”として、KTV製作の情報番組において、いろんな場面で活躍する事になる。ちなみに、デビュー当時はせんとくん…もとい、檜川アナの若かりし頃同様、結構フサフサだったのだが、FNSの27時間テレビの企画でレポーターをやる頃当たりから、後頭部が歳不相応な程薄くなっていった…この事がコンプレックスとなり、鈴木正勝アナから関西ローカルのニュース番組のキャスターを引き継いだ時、他のキャスターに見劣りするという事で、カツラを着けて、番組に臨んだ。でも、何となく無理してる感が自分でもわかる様になると、その役目を後輩である中島優子アナと豊田アナに譲って、深夜のドキュメント番組等のナレーションに専念する方へと舵を切った。しかし、こんな事で“美味しいキャラ”を最前線から消さないのが、KTVの伝統(?!)であるw かつての“エンドレス”スタッフが、彼の“コンプレックス”をカミングアウトさせる企画を、無理矢理番組として作って登場させた訳である。これが、後に同世代のスキンヘッド族に勇気をもたらす事になる…この“若禿”である事を開き直ったのが好感度を上げ、自分自身のコンプレックスを克服する頃には、再び彼はニュースキャスターとして戻ってくる事となる。あ、ちなみに檜川アナとヤマヒロは、ほぼ同世代ですよw(ヤマヒロは3月生まれなんで、学年上は檜川アナより2年上ですが、実際は1歳違いです…石巻アナも、実はヤマヒロと同い年なんだけどw)
名実ともに、KTVの“報道の顔”として定着し、禿頭すら“トレードマーク”として認知された50歳…その誕生日を目の前にして、彼はKTVと袂を分かつ事となる。上司として組織の指揮官としてデスクにいる事よりも、マイクの前で喋り続けたいからこそ、そして、諸先輩達が憧れ続けたラジオの世界へ飛び込みたくて、フリーの道を選んだ。もちろん、そのきっかけは、担当番組で共演していた、今は亡きやしきたかじんの助言であり、また、同世代で、全国区で成功している宮根誠司アナからの誘いがあった事も大きい。そして去年のオフシーズン、MBSで念願のラジオ番組を持つ事に…まさか、自分が杉本アナにとって因縁のある放送局で、しかもメインMCとして招かれるとは思いも拠らなかった。が、今の彼にとって、自分が思い描く“自由”の風に乗っている…遠回りしたけど、アナウンサーとしての“本分”を、本気でやりたいからこそ選んだ、ラジオという名の新大陸で、今までの経験にはない刺激を求めている。それが今のヤマヒロなのです。

さて…アナウンサーとしての解説から離れた話をひとつ。落語や漫談等の演芸の腕は、実はプロ級。タマに、演芸好きな他のアナ達を巻き込んで、天満の繁盛亭を“演者”として乗っ取る(?!)事があるw ま、調子乗りな大阪人ですから、そこまでは予測がつくのだが、つるむ相手がYTVの“レジェンド”森たけしアナだと、一緒になった途端、どこ吹っ飛ぶかわからないw 真面目なイメージよりも、パロディ系の方が似合ってるのは気のせいか?