迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

放送局各々の、実況アナ各々の“特色”

中央競馬を実況するアナウンサーは、ラジオやテレビの違いはあれど、スポーツ実況アナとして取扱う放送局が殆どであり、局内での籍でも、大概はスポーツ部と編成部の掛け持ちだったりする。(もっとも、ラジニケの場合は、男性アナに限れば、競馬実況を行う者を“アナウンサー”とし、株式市場を取扱う者は“記者”という風に区別してる訳だが…w)
では、同じレースや試合を放送していながら、放送局や実況担当によって表現の仕方に差が出るのか?これはひとえに実況アナの経歴やスキル、更には放送局の“好み”がそのまま反映されるからである。以前にも解説したが、ぶっちゃけ、同じ有馬記念の実況でも、蜂谷アナと白川アナでは、同じ様にオグリキャップを捉えた実況をやってると言っても、場内実況も兼ねているラジニケと、ラジオのみで、しかも西日本でのネット局向けなMBSとでは、それ故の差が出るのと同じで、同じ放送局にいても、木和田アナと小林アナでは技量レベルが同格でも、実況の“適正距離”が違う様に、放送局の、そして個人的な差が、そのまま出るのがスポーツ実況の面白さとも言える訳である。言い方を変えれば、真面目にスポーツ実況に対して取り組んでいる放送局であればある程、実況アナのレベルに個人差が出るが、そうじゃない放送局は、殆ど実況アナの個人差が見られない。(逆を言えば、いろんなケースに合わせたセレクトができる放送局は、故にアナウンサーの個性が強過ぎて、所属放送局がわかり辛いが、画一偏な絶叫系しかいないトコだと、故にアナウンサーの所属局が解り易いw)
地方競馬の場合、基本的にアナウンスの専門派遣会社に委託してる事が多く、しかも、契約上は競馬場の“職員”と同等の扱いになる事が多い。それ故に開催時は馬券は買えないw(競馬法、及び関連法に基づき、競馬場職員と見做された者は、開催時は公正な運営を行う事を前提に、職員が馬券を買う事が禁じられているため。)故に、吉田アナが競馬専門誌に予想を書く事はあっても、園田の馬券を買う事はない。ま、ぶっちゃけ、買ってるヒマがないからそうなってるんだろうけど…(ちなみに、ラジニケのアナ達の場合、中央競馬の場内実況を兼任してるとはいえ、JRAでの取扱い上は“報道記者”という事で、馬券購入に関しては無問題w)
話を戻すと、大まかに、競馬実況アナのスタイルには、三つのパターンがあり、それが上手くハマれば“名実況”として、グダグダになれば“迷実況”としてファンから認知される。基本的には…
1:スピード重視(とにかく疾走感と、レースの流れを意識した実況。いわゆる“マシンガン実況”と言われるヤツ)

2:展開重視(レースのポイントを押え、次の展開を読みながら全体を纏める実況。俗に“デコレーション実況”になるのは、このタイプ)

3:感情移入絶叫(ただ自分の感情に任せ、吼えまくる実況。実は一番難しいのがコレであり、冷静さを欠いたと思われると、ファンから“ヘタれ”の烙印を押されてしまうw)

に分類できる。テレビの実況に特化するなら、基本的には2:の展開重視型の方が聞きやすい訳だが、どういう訳か、某放送局には、このタイプがいないw(殆どが3のタイプw)ラジオの場合は、どっちかと言えば1のタイプの方が良いのだが、滑舌が悪かったり、元々早口で喋る事が苦手な人には向かない。となると、必然的に3のタイプが一番ラクな訳で、だけど、ファン的にベストなのは、現行で言えば2のタイプなのです。ま、競馬実況アナのイメージは、“走れコータロー”の影響もあって、1のタイプが多そうに思われますが、全体的には3が殆どです。ちなみに、2年前に行われた競馬実況マスターズで参加したアナ達は、3のタイプに該当するのは高橋アナだけです。(蜂谷アナと長岡アナは1のタイプ、樋口アナ、馬場アナ、白川アナは2のタイプです。)
もちろん、場の雰囲気を読んだ上で煽るのは、場内での競馬実況を行う者としては、とても良い事なのですが、自分勝手な感情にファンを振り回す様な実況は、いろんな意味で“邪魔”でしかありません。しかし、ベテランであればある程、却ってそれが“持ち味”となる事も多く、故に“決まり文句”なるモノが出てくる実況アナもいる訳です。次回は、その事について解説していきましょう。