迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

マイクネームと本名の“使い分け”

先月、阪神競馬場で行われたラジオNIKKEI開局記念イベントで、かつて…ラジオたんぱだった頃に活躍し、退職後はJRAの職員(裏方)として競馬に携わり続けた、高木章博アナのトークショーが行われた。最初、名前を拝見して“おや?”と思ったのだが、一般的に知られている名前…“高木守”は、どうやら“マイクネーム”として使用してて、引退後に“本名”に戻した様である。ま、この方の詳しい事に関しては、後日キチンとやるとして、今回は、一部のアナウンサーにある“マイクネーム”に関する話。何で“マイクネーム”が存在するのかについて話すと、当人と所属放送局それぞれに、色々な都合がありまして…w
一般的に、アナウンサーが人前で自分の事を紹介する時、よっぽどでない限りは、普段通りに“本名”を使う訳だが、ごく一部に、番組の主旨や“本職”と“副業”を区別する為に、特別に“マイクネーム”を使う事がある。一番有名なのはQF文化放送に在籍するアナウンサー達で、その“元祖”こそ、平川巌彦アナである。彼は、若者向け深夜番組を担当するにあたって、ジャイアンツファンである事と、立教大の後輩だった土井正三選手を応援する為に、それにあやかって“土居まさる”とした訳である。(ただ…関西の場合、料理研究家土井勝氏とゴチャ混ぜになる為、ややっこしいのなんのってw)彼以降、スポーツ実況を行うアナウンサーが、他の業務(ラジオ番組)を担当する場合に、“マイクネーム”を使用する事が一般的となり、その“伝統”は今も続いてる。(現役で言えば、長谷川太アナの場合。日高のり子と一緒にやってた“アニメスクランブル”では“長谷川のび太”で登場してました。ちなみに、野村邦丸アナも、実はこれ、マイクネーム。本名は“邦男”です。)では、何で“マイクネーム”を使うのか?そこには、一種の“照れ隠し”的なトコがあって、これが“マイクネーム”を使う事で、本来の業務とそれ以外の担当で頭を切り替える事ができる…といったトコである。同じ話をすれば、深夜放送の類には、いわゆる“18禁”系の番組内容があったりする。そうなると、普段の“真面目キャラ”とのギャップが激しい人もいる訳で(おい、聞いてるか?そこのハゲw)、そこをどう埋め合わせるか…そこで“謎のキャラ”として同一人物でありながら“裏の声”として登場する際に、本名のままでは厄介だから“マイクネーム”を用いる訳である。ただ…ファンは声を覚えてるモンだから、結局はバレる訳で…
もうひとつの“マイクネーム”使用例を言えば、いわゆる“画数占い”や“イメージ先行”でどうしても…ってヤツ。一番有名なのが、MBS柏木宏之アナ。実はこれ、入社当時の上司から許可を得た上で使い続けている“マイクネーム”で、本名は宏(ひろし)で、“之(ゆき)”は付いてません。というのも、実は本名で仕事をすると、何故か体調不良になりやすく、大学時代、柔道部に所属してて初段の腕があるのに、肝臓に疾患が見つかり、敢えなく退部した経緯があって、その際に名前の画数が健康運に影響するからという訳で、当時のアナウンス室長だった小池清アナに許諾を得て、それ以降、現在に至るまで、この“マイクネーム”のままで仕事をされてる訳です。ま、こういうのは非常に稀なケースですが、これに近い…てか、むしろ当人が“面倒くさい”と思ってやってるケースとして、“マイクネーム”が平仮名になるケースもあります。関西でいえば、YTV読売テレビ森たけし(武史)アナ。平仮名表記になってる理由が、本名の漢字表記があまりに勇まし過ぎる上に、軟弱系キャラで売るにはギャップが大き過ぎるという事w デビュー当時は真面目なイメージでしたが、担当する番組が、結構チャラ系な事もあって、それならそれで…という訳なのでしょう。もちろん、漢字表記と読み方にギャップがあり過ぎて、結局“平仮名”で表記されるケースはちょくちょくある訳で…関西で古いところで言えば、生田博巳アナもこのケースで、彼の本名は“登(のぼる)”で、おそらくNHKでアナウンサーとしてデビューする際に、この名前を使い始めたのでは…と考えられる。ちなみに、もうひとつのマイクネームとして“南海太郎”というのがあるが、これはフリーになってからOBCプロ野球中継をやる際、主に大阪球場(現在のなんばパークスにあった球場)でのホークスのホームゲームを担当する事から由来する。つまり、彼の場合はプロ野球実況用と他の業務用、そして“本名”という、三つの“名前”が存在する訳である。
そして、法律的な理由で変更があって、せめて“仕事用”の名前ぐらいは…ってケース。さっきのパターンと同じ様に思われますが、大きな違いは、ある意味“本名”であるという点。もちろん、宗教上の理由(特にキリスト教カトリック系の属してる場合)だったり、日本人と外国人のハーフ(orクォーター)で…という血統的な理由で“セカンドネーム”が存在する場合、そっちを使う事でいかにも“マイクネーム”っぽくしてる訳だが、それとは別に、特に女性アナに多い“結婚を期に…”ってヤツ。井口アナがそれで、彼女の本名は“新名(にいな)保子”であって、“井口”は旧姓になる。女性アナの場合、結婚後も仕事を続けたい事もあって、また、戸籍上の“本名”と旧姓を使い分ける事で、気分的な切り換えがやりやすい…等の理由がある。ま、その弊害として、病院等で戸籍上の本名で呼ばれると、“誰の事?”って、当人が勘違いする事もしばしばだとかw 宗教上の理由と言えば、元フジテレビの松倉悦郎アナもこの類。なんせ、現在は浄土真宗の僧侶(姫路の寺で住職)な為、僧名は“結城恩聞(しもん…文字間違ってたらスンマセンw)”を名乗ってます。(ちなみに“結城”姓は嫁さん側の苗字)

この様に、様々な理由があって、本名とマイクネームを使い分けるアナウンサーがいる訳で、それらには、それ故の事情があって、それを名乗る訳です。