迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

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競馬を愛する語り部達…vol.22:馬好きなスイーツ王子・岡安譲

本来なら、中堅どころの紹介はしない方針なのだが、今回は例外。というのも、この春天の実況をもって、完全に競馬から手を引けと上司に言われた為に、志半ばでの“引退”となった為である。オリジナル第4弾が、こういうカタチでの紹介になったのは、非常に残念である事と、そしてこれは、KTVとフジテレビに対する、競馬ファンとしての“抗議”として書かざる得なかった事を、ブロマガ購読者に対して先に詫びておく。そして、願うなら今年の秋改編までに、当人が一番やりたがっている競馬実況に復帰させてやる事を念頭に置いて、本編に入らせてもらう。

入社当時…杉本アナが定年でフリーになったこの時に、岡安アナは“杉本門下生”となる。当時、定年したと言えど、実質はKTVの実況アナとして、杉本アナは放送席にいた。とはいえ、同期入社の杉本なつみアナの存在の方が大きい事もあり、どっちかと言えば“目立たない”デビューだったと記憶している。というのも、KTVにおいて“杉本”という苗字は、どうしても“きよぽん”…もとい、看板アナとしての存在感があった。あ、ちなみに、“しょうへい”って名前もKTVの看板アナとしての資格があると見做されるトコがあって、新実彰平アナは、名前が“しょうへい”だったばっかりに、何故か桑原アナにちょっかいを掛けられてたりするw(不憫な奴w)
閑話休題、だけど、岡安アナにしてみれば、KTVの社員になる事は、悲願ともいえる事だった。というのも、元々、競馬実況アナに憧れて選んだからであり、当の本人も、それが最大の目標であった…この事は、公式のブログ(http://www.ktv.jp/ktv/ann/cafe/okayasu/)でも書いている通りである。だからこそ、憧れの先輩である杉本アナや馬場アナの背中を見て、競馬実況の研鑽を積んでいった訳である。
実況スタイルは、やはり“杉本節”を踏襲してるトコはあるが、過度な絶叫やデコレーションした感じが無い。FNS系列の実況アナの中では、非常に聴きやすい実況に徹している。丁寧に、しかも慎重に実況する事は、本来、競馬実況において基本中の基本である。しかし、フジテレビの実況アナは、総じてこれができていない。そういう意味では、杉本アナは門下に対して、相当口を酸っぱくして指導してたんだろうなぁ…と窺い知れる。つまり、絶叫するにも、ハデコテな実況をするにしても、基本は視聴者に対して邪魔にならず、そして状況を把握しやすい、丁寧な“仕事”ができてこそなのである。そんなシンプルでオーソドックスな実況は、FNS系において本来なら“絶滅危惧種”と言って良い存在である。しかし…どうもフジテレビはそれが嫌いな様で、必然的に青嶋達也アナの様な過剰に吼え過ぎる実況の方が“テレビ的にイイ”と感じている様である。敢えて言っておくが、競馬ファンは過度な絶叫による“デコレーション実況”よりも、目の前の真実を淡々と、しかも冷静に伝えていく“描写系実況”を好む…だから、競馬関係者の多くが、そして、競馬ファンの多くがフジテレビの中継を“視聴拒否”するのである。逆に、KTVの実況アナを好いてる関係者が多いのは、杉本アナの存在もさることながら、意外にも礼義正しい連中であるからこそである。つまり、指導官としての先輩アナが、キチンと後輩に、実況の作法を徹底して教え込んでるからこそである。
だからこそ、岡安アナの“決断”は、本人も言ってる通り、断腸の思いであり、非常に悔しかっただろうと思う。まして、これからますます腕を磨き、成熟していく段階での“完全降板”は、却ってアナウンサーとしての完成度が低くなるだけでなく、競馬中継の品質をも落としかねない。それで良いのであれば、他のスポーツ実況アナに対しても、非常に失礼な行為である。
ただ…岡安アナに落ち度があるとすれば、KTVが競馬中継を“スポアナ育成所”という感覚でしか取扱っていない事に気付き、他のスポーツ実況に対しても取り組むべきであった。馬場アナがそうである様に、競馬実況“だけ”で籍を残そうと思うなら、敢えて他のスポーツ実況を行い、良い意味で“競馬バカ”というレッテルを貼られた方が、生き残れる可能性があったと思われる。ま、デビューして3年ぐらいから桑原アナの“後継キャラ”的な扱われ方をされ、ここ近年では、ヤマヒロの“バックアップ”的な扱いだった事を考えると、いろんな意味で不憫で仕方がない。競馬実況アナとして落ち度がない分、余計にもったいない。

さて、タイトルの謂れについて話しておこう。細身の整った体形の割に、大の甘党なのは、関西のファンであれば、誰もが知ってる話w 事実、KTVでスイーツを語らせると右に出る者がいない程で、TPOに合わせた“おつかい物”から、手軽で美味しい駄菓子まで、幅広いジャンルのスイーツに精通していて、関西の情報雑誌にも、一時コラムを掲載してた程。相手の性格や好みに合わせたスイーツを見つけ出し、それを用意できる行動力は、まさに“馬の王子様”…もとい、“スイーツ王子”の名に相応しいの一言に尽きる。故に、バラエティー特番とかで出番が来ると、オススメの店舗案内をやっちゃう程であり、また、使ってる素材が何かまで探り当てるから、その味覚は、かなり研澄まされている。で、ガンガンに甘い者を食べてても体形が維持できるのは、食べた分だけ身体を動かしているからであり、美味しいスイーツを食べたあとは、ひたすらスポーツジムのエアロビクススタジオに籠って汗を流してるとの事。いやはや…究極のダイエッターなのですw