迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

“ポケモンGO”と馬産地見学でのマナー再考

先月末から配信されたスマホのゲームアプリ“ポケモンGO”…先行配信された国々から、様々なトラブルが報告されてた訳だが、日本でも同様のトラブルがちょいちょい発生している。特に社殿仏閣、公園などが“ポケストップ”というエリアに指定されていることが多く、昼夜に拘らず、絶えずポケGOユーザーが屯っているとのこと。それゆえのトラブルが頻発してることもあり、社会問題となってる部分もある。(かくいうオイラん家の近所も、半径500m圏内に10ヶ所ほど“ポケストップ”とジムがある…しかも宮内庁管理下の墳墓も含まれてる始末w)当然ながらこの問題、馬産地でも例外ではない。専門のサイトで検索すると、国道235号線沿いを中心に、ポチポチと“ポケストップ”らしきポイントが点在していることが確認できる。ま、新ひだか町静内にマクドがあるし、門別競馬場も数カ所で“ポケストップ”が存在するらしいんで、確実にあの周辺にいたら、ポケモンボールなどの補充は可能なのだが、問題なのは、その“ポケストップ”の位置が、場合によっては関係者以外立入禁止区域内に入らないと反応しないトコに設置してるケースがあるってこと。これが実は、現在問題を起こしてる最大の原因であり、そこに“ポケストップ”あるいはジムを設置してるということは、“ポケモンGO”の基ネタになってるゲーム“Ingress(イングレス)”をコソコソやってるバカ…もとい、ユーザーがいた証左であり、しかもそれが、当該施設の関係者であることをも意味する訳である。
先に、“ポケモンGO”と“Ingress”のデータ上での“関係”を説明すると、両方ともアメリカのベンチャー企業であるナイアンテック社が作ったゲームであり、元々はGoogleマップを利用した“陣取りゲーム”である“Ingress”の“ポータル”と呼ばれるチェックポイントを流用し、ポケモンシリーズの世界観をバーチャル体験させるゲームとして出たのが“ポケモンGO”である…つまり、“Ingress”で得た“ポータル”のデータが、そのまま“ポケモンGO”に反映される訳であり、故に高校や大学の敷地内に、あるいは軍事基地の敷地内など国家機密に関わる箇所にまで“ポケストップ”が存在する訳であり、当然ながら、そこに“Ingress”のユーザーが“何も知らず”に遊んでた…ってことになる。ぶっちゃけ論でいえば、政治家や軍関係者、官僚等にユーザーがいて、自分たちだけで“陣取り合戦”やってるうちに、そのデータを流用して開発された“ポケモンGO”がリリースされたモンだから、いろいろと厄介なことに発展したまでに過ぎず、そこんトコまで考えずに遊んでたユーザー自身が“悪い”だけである。あ、ちなみにナイアンテックGoogleの子会社であると同時に、任天堂も“株主”だったりする関係で、著作権管理会社のポケモン経由でも、任天堂に対して莫大な利益を生み出してる訳で、この経済波及効果は、次のゲーム機やソフトの開発に注ぎ込める事も意味する…これが“気にくわない”からメディアを通じてネガキャンを展開するゲーム会社が多い訳で(ry
閑話休題…では、今後馬産地において注意すべき点を挙げるとしたら、主に3つのポイントが追加されると考えられる。

1.牧場内…特に放牧地にポケモンが出る可能性があることを考慮し、牧場見学時のマナーを徹底させることが急務であること。

2.“ポケストップ”などのゲームポータルは、当該地半径50m圏内でGPSが反応することを踏まえ、敷地内に入らなくてもゲームを楽しめることを告知していくこと。

3.単にゲームユーザーを法的根拠に基づいて、無理矢理排除するのではなく、逆に活用して、観光地としてのインフラ整備を拡充すること。

特に3番目の項目は、1と2が完璧に出来てからやっても遅くない分野であって、徹底すべきは、実は2番目の項目である。てのも、コレ自体は実際にプレイしないと判らない部分であり、自分自身で実体験がないと、対処できない部分である。つまり、地図上のデータとGPSがちゃんと連動していることを確認しないとなんとも言えない部分であり、そこんトコが判っていれば、マナーレスな相手に対する注意勧告もやりやすくなる。もっと言えば、ユーザー同士だからこそ情報の共有も可能なのであり、そこんトコが理解できれば、自ずとゲームマナーが確立していくことになる。馬産地での牧場見学に関してもそうだったんだが、最初こそ、ほとんどの競馬ファンが牧場見学をやりたくっても、明確なルールやマナーというモノが存在しなかったこともあって、結構な確率で生産牧場や種馬場に迷惑をかけるケースが頻発した。(まして、ほとんどの牧場が個人経営故に、連絡先等がわからないまま、無断で立ち入るケースが多かった)そこで、軽種馬協会などが見学などの手続きや問い合わせ先として立ち上げたのが、競走馬のふるさと案内所であり、ここで見学の可否や見学時のルール等が案内されるようになったことを受けて、馬産地が“観光資源”になり得た事を、今一度想いを巡らせてほしい。もっと言えば、本気で競馬を愛してるのであれば、ファンと称する以上は、分相応の見学マナーを周囲に促すだけでなく、自分自身もそれを実践し、初心者に対して、お手本を見せる必要がある。また、それに伴ったインフラ整備は、必ず周囲の生活環境を向上させる波及効果も見込めると信じ、無理のない計画で行うべきである。これは何も、馬産地に限ったことではなく、地方再生に通じる部分であり、ゲームを通じて地域の魅力を再発見することで、どういう風に地域経済を活性化させるか、みんなで考えるきっかけになる…そのためのルール作りやマナーの徹底を行ってこそ、それらは全部“実現可能”なのであり、安易に“業務の妨げになる”と言って、来訪者やゲームユーザーを排斥する考えは、却って地域産業そのものの衰亡を招きかねない。
こういったことを踏まえると、ゲームに夢中になるのもいいが、なんでも節度あってこそ楽しいモノであって、そこばっかに依存してはいけない。そのためのマナー啓発やルール作りは必要であり、そこをキチンとやっていれば、お互いに気持ち良くやってける訳である。