迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

そもそも“自衛権”って何?

憲法解釈の変更云々でデモする前に、少し考えてほしい事がある。それは、日本は“法治国家”であり、立憲君主制民主主義である事…つまり、天皇を中心とする皇族は、日本国憲法上では“お飾り”となっているが、本来、タイやイギリスの様に、最終的なトコでの“切り札”として、王室や皇族が政治に介入し、国の安寧を計る仕組みが“立憲君主制”という政治制度である。したがって、国民の声を直接聞き、議会政治が非ぬ方へ行きかけたり、軍部が暴走した際に、その“ブレーキ”の役目がエリザベル女王であったり、プミポン国王であったりする。本来であれば、天皇の“大ナタ”で解決する事なのに、何を勘違いしてるのか…ま、日本国憲法そのものが、既に“時代遅れ”になってるから、こうなると言っていい訳でw

閑話休題。では、集団的自衛権とは、いったい何か?はっきり言いきれば、相手の不当な行為に対して抵抗する為の権利であり、自分自身が被害に遭わない様にする為の“防衛”を意味する。それが自治体単位、国単位で行う事が“集団的自衛権”の狭義である。広義的な意味では、それは国連からの依頼によるPKO活動で、戦闘区域内での支援や救護、そして、友軍防衛の為の“戦闘”も含まれる。今回の閣議決定は、あくまで在外邦人が内戦に巻き込まれたり、輸送船が海賊に襲われた等の限定的なモノであって、すぐさま戦争をする為の準備ではない。むしろ、本来の“自衛隊”が掲げる“専守防衛”という概念を、日本国内だけでなく、海外の日本人を保護するという名目で、活動範囲を広げる為のモノ…ここを勘違いしてはいけない。

ほれ、自分が持ってる“宝物”が、ある日突然、見ず知らずの他人によって破壊されたり、強引に盗まれたらどうする?女性だったら、背後から付け狙ったストーカーや変態に襲われたら?自分の身を守る為に、所持金を渡すという考えもあるだろうけど、それで済まない状況に陥った時、無抵抗のままが良いのか?無差別殺人を企てる相手に対して、抗う事もせずに殺されたって良いのか?言っておくが、日本国憲法第9条を守る為に、“自分の故郷”が滅ぼされても構わないっていうなら、それはそれでめでたい話。だけど、自分の住んでる地域を、自分の居場所をむざむざと失ってまでも守るべき価値があるか?もしもそうであるなら、とっくの昔に日本はアメリカの植民地となってるだろうし、一部はロシアや中国によって、文化も何も破壊された挙げ句、日本という“存在”そのものが否定される事を、甘んじて受け入れなければならなくなる。当然だけれでも、日本語も、日本的美意識も、憲法9条と引き換えに“消去”されていいのか?

何度も言うが、そもそも、憲法9条の本意は、日本が諸外国(特に国連常任理事国)に対して報復攻撃を行わない様に約束させる為のモノであって、これを良い事にロシアや中国、北朝鮮が何をしたかは、わかるハズである。当然、これは反日感情のある自然保護団体が、日本の捕鯨船に体当たりする“理由”だし、日本国内でテロ紛いな抗議を行うのも、コレのせいと言って良い。彼等もまた、憲法9条に“甘えた”連中である。無抵抗の人間を殴り飛ばして、それを愉快と嘲笑う事に対し、本当に耐えられる人だけが、自衛隊の救援も断った上で死ぬ事を選べば良い。でも、非常時において、パニックになっても自分“だけ”は助かりたい、免れたいという感情は誰にでもある。その感情を“捨てろ”と言うのであれば、最初から人間である必要はない。否、生命体として存在すべきではない。自然界において、弱肉強食は絶対なる宿命である。それに抗う為に、草食獣は肉食獣に対する“対抗策”として、角や牙を“武器”にしてる訳であり、また、俊速を活かした体形や大型化する事による進化を遂げた。草木も、他の草木から自分の成長を妨げられない様にする為に、ワザと自然発火する仕組みを持ったモノがある。(ユーカリの木は、まさにその代表格。揮発性の油分を常に分泌し、摩擦や落雷をきっかけにして発火し、周囲の草木を燃やす事で、自らの生育環境を整える。その“天敵”こそがコアラな訳で…)生きる為に、競合する相手に対して抗う権利こそが“自衛権”の本意であり、それまでも放棄した状態で平和を唱える事は、一番滑稽な事…まさしく本末転倒な話です。但し、あくまで過去の因縁に対して報復を行う事が許される訳ではないという事だけは、押えておくべき事です。何度も言います…憲法を守る事で平和な生活ができる程、今の世界情勢は穏やかではないのです。