迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

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著作権と肖像権

ダイアリーにも書いた事だが、ここでは、よくある著作権や肖像権に関するトラブルを、如何に最小限で抑え込めるかについて、オイラの持論を書かせてもらう。

よく、著作権に関するトラブルが報じられる訳だが、そもそも、著作権っていったい何か?それは、自分が思い描いた作品…それこそ、家の壁に描く落書きから、依頼者から注文された、オーダーメイドの家具・調度品の様な類まで,それこそ様々に存在する。当然ながら、本来であれば、料理のレシピや医療機関で管理されるカルテ、果ては軍事的な戦略案に至るまで、誰かが何かをせんとすれば、それ故の“著作権”というモノが発生する訳であり、当事者以外の者が取扱う事は、やってはいけない事である。しかし…それを言い出すとキリがない訳であり、まして、生活に密着したモノにまで規制を掛けると、誰も使えなくなる。だから、基本的に法律上の“著作権”は、あくまで芸術一般に関する部分での規制に限定してる訳であり、製造方法や技術等の類は、別の法律(特許等)で保護されるのが一般的な扱いである。

で、トラブルになる、大概の理由は“金銭的な契約”が殆どであり、また、契約する際に一筆書かせている、あるいは口頭であっても、それを記録してるのであれば、それを“証拠”として、言い争いになる訳である。ま、当事者同士の問題を第三者が絡んで、余計に拗れるのも無理ない話なんだが…

休話閑題。大体、素人のイラストを官庁が利用したいからと申し出るにしても、一応の断りを入れて採用するのは、当たり前な話ではあるが、根幹的に、なんで“タダ働き”をさせようとするかといえば、金銭授受が発生する契約を行えば、必ずそれ故のやっかみを言う市民団体がしゃしゃり出るからであり、それを躱(かわ)す為には、著名なイラストレーターではなく、趣味の程度でイラストを描いている学生や有閑主婦に依頼する訳である。つまり、官庁における“ゴーストライター”を養成するにも、血税を使うなと吼えるバカのせいで、本来であれば支払うべき報酬をカットせざる得ないって事である。逆に、そういう事を知らずにイラストレーターの地位向上を訴えたトコで、それは訴える相手を間違えている。まして、民間企業がスポンサーとして報酬を出してくれるとしても、注文通りのモノが作れないのであれば、契約を解除されても文句言えないし、期日(納期)までに完成させられない様では、プロ(イラストでメシ喰ってる者)として失格である。だから、ド素人でも腕のあるモノで、しかもボランティアで引き受けてくれる者を募集する訳であり、それでも引き受けてくれた者に対して、金品以外での奉仕…例えば、ふるさと納税と同じ価値の特産品授与とか、公共サービスでの優先利用の保障等があれば、大概は納得できるかと思う。

それと、生態模写を含めたモノマネや、似顔絵をイラストとして描く事は、本来であれば、対象となった人物自身の肖像権を侵害する行為であり、それ故の批判が出るのは当たり前である。が、当の対象者自身がその作品に対して好位を持ってくれた時点で、それは相殺される部分である。つまり、本来であれば“出るトコ出ましょか?って感じでモメる事になりかねない話でも、当事者が不愉快にならない、あるいは知名度の復活が見込める等、何らかの有益な事に繋がる事であったならば、それは肖像権を侵害してるとは一概に言えなくなる。

言い方を変えれば、著作権にしろ肖像権にしろ、それに固執すればする程、却って自分が得られる他の利権を手放す事を意味し、同時に、他者の名誉を傷付けかねない事を意味する。だから、今回の件…某ラジオ番組であった“取引”に関して、(結局は“御破算”になったが…)オイラの方としては、“別に気にしなくていいよ…”と返答したまでであり、その代償として得たモノは、オイラ的に掛け甲斐のない“宝物”になるのです。