迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

関西の芸人と競馬の話

このタイトルを見て、関西の芸人…特に、吉本興業の芸人話でもするのかと思ったそこのあーた、残念でしたw ここで取り扱うのは、山田雅人にまつわる話。え、それって“競馬を愛する…”の方が合ってるかって?残念w オイラの信条として、局アナ・フリーランスの実況アナ以外は、あそこの部分では紹介しない事にしてるんで、こっちで紹介する訳である。というのも、今の若い競馬ファンからして、“渡る世間は鬼ばかり”などのホームドラマでのバイプレイヤー的な俳優のイメージしかないと思うが、オイラは彼のデビュー時から知ってるクチなんで、どっちかといえば“お笑い芸人”のイメージが、どうしても付き纏う訳である。まぁ…そもそものきっかけ自体、実は蜂谷アナが絡んでる訳でして…
幼少の頃からの競馬バカで、KTVMBSKBS京都、たんぱ(現:ラジニケ)の競馬中継を見聞きしてた事もあって、競馬の実況模写が非常に得意だった訳で、この事が“全ての始まり”といっていい。ほれ、今でもゴール板前の付近で実況の真似事してるキモいヲタク系の人がタマにいるかと思うのだが、実は、芸能界に入る以前は、そんなイタい存在でした。折しも、バブル期突入の頃…1984年、MBSでは、トンでもない深夜のテレビ番組をスタートさせました。そう、あの伝説のアナウンサーたちの自由時間番組“あどラン”です。この初期の頃に、実はある企画が放送されたのです。それが、競馬実況に関するネタの一つとして、熱狂的な競馬ファンの間で、“アマチュアなのに、局アナより実況表現がうまい”という噂を検証するために、彼を紹介する企画を作っちゃった訳です。まぁ…初期の“あどラン”は正直言って、いろんな意味でラジニケの“新アナライズド”を、さらにはっちゃけた様な内容のオンパレードでございまして、中には、よくこれ放送できたなぁ…という“トンでも企画”も相当あった訳ですが、その中の一つとして数えられるのが、実はコレなんですねぇw
ま、内容としては、かなり競馬実況に関して“熱いインタビュー”ネタになった様ですが、この部分を、たまたま見ていた視聴者の中に、松竹芸能のスカウトがいた様で、放送後に問い合わせをしてきたのだそうな。で、“蜂谷アナの紹介”という事で、松竹芸能から“競馬実況模写”の芸人としてデビューする事になる…んだが、さすがにマニアック過ぎる事もあって、最初は地方の営業ばかりやっていく事になった訳である。しかし、まだ当時20代だった事もあり、ルックス的にも伸び代が見込めると判断され、イマイチ芸風が固まりきれてなかった森脇健児とコンビを組ませ、テレビで10代向けの夕方ワイド番組をやらせる事になる。これが、YTV読売テレビで放送されていた“ざまぁカンカン”って番組。実は当時、いわゆる“夕焼けニャンニャン”系の若者向け番組が、テレビでウケてた時代の名残りがあって、また、バブル期で色々とヤンチャなことができた時代でもあったため、関西でも、伝説的な若者向けワイド番組が続々と作られた時代であった…その波に乗り遅れ気味だったYTVに、ダウンタウン今田耕司といった、いわゆる“二丁目系吉本タレント”に対する対抗馬として、松竹芸能がこの二人を売り込んだ訳である。ちなみに、この番組…ぶっちゃけると、ラジオの延長戦のような感じの内容で、最初は番組に来たファンレターを淡々と読んでいく様な感じだった訳だが、その合間に挟む、ミニコーナーがかなりぶっ飛んでいたw(男子大学生に強引にあみだくじを引かせ、その場で丸刈りにする“Oh 丸刈りータ”とか、寒いギャク投稿に対する公開処刑“メケノハカマカ”とか…w)で、これ自体、いわゆる吉本に多い“勢い任せな下ネタ”をする芸人を嫌った女子高生にウケて、5年ほど続いた訳でして、最終回には大阪城ホールが満員御礼になる程、ファンが押し寄せたのです。この後、山田雅人は“お笑い芸人”という枠を打ち破ろうとして、いろんなドラマで脇役として登場する様になり、やがて松竹芸能から独立する事になります。

俳優として、さらに磨きをかけたい…否、もう一度“原点”と言える競馬に関する“何か”をやりたい…この想いから、彼はドラマの撮影の合間を縫って、語り部としての話術を学ぼうと試行錯誤をやり始め、その一環として、ラジニケの赤坂朗読サロンに通う様になり、しばしば、スタジオで見かけることがあったそうです。それが現在の“持ち芸”である、競馬に関する“語りの世界”というヤツに繋がるわけです。で、先月、ラジニケの開局60周年記念イベントが京都競馬場で開催された訳だが、以前にも解説したと思うが、藤田アナは蜂谷アナと大の仲良しで、芸能界にデビューする以前から知ってる訳でして、だからこそ、ある意味、進行役である大関アナの緊張緩和と、話があらぬ方へ脱線する事を防ぐ為に、(もちろん、ラジニケのOBとして)あの場にいたと考えていいでしょう。なにせ、競馬の話…特に菊花賞にまつわる話になると、途端にヒートアップするほどアツいですからw