迷馬の隠れ家〜別館:ブルマガバックナンバー〜

こちらは、2019年まで展開していた“ニコニコブロマガ”の保管庫です。

実況アナにアニヲタが増えた理由…

競馬に限らず、男性アナウンサーは、多かれ少なかれ、サブカルなヲタクが好きな人が多い。一般的に多いのは鉄道ヲタで、特に車両ヲタと時刻表ヲタが一般的だったりする。名前を挙げるとキリがないが、出張先の地方路線にわざと乗り潰しに寄ったり、その走行音を録音する程、あまりにもマニアックな方へ向かう人もいるかと思えば、最新鋭の車両を見たくて、カメ小(いわゆる撮り鉄)差し置いて場所取りするバカもいるw ま、取材と称して川重(川崎重工業…新幹線五社のひとつ)や近畿車両(近鉄の子会社にして、新幹線五社のひとつ…引退した東海道・山陽新幹線100系車両は、近鉄ビスタカーの技術の応用だったって、知ってた?)に、勝手に突撃する人もいますが…w
しかし、他のヲタクと言えば、残念ながら、ギャンブラーであるが故の“鉄火場ヲタク”である事が多く、中央競馬のみならず、俗にいう“三競オート”を完全制覇する者もいる訳だが、そもそも、競馬実況アナになったきっかけが、親に連れられ鉄火場通いをやってた…という経験を挙げる人が多く、また、趣味が高じて“転職”したケースもある。特に、地方競馬の場内実況アナは、結構こういう経緯で実況アナになった人もいる為、意外とバカにできないトコもある訳でw ま、そういう人の為に、ラジニケ主催の講座に、レースアナ育成のコースもある訳なんだが…
今回の本題。昨今、結構目に付く様になったのは、いわゆるアニヲタの類。言わずのがな、檜川アナのヲタ振りに関しては、アニメを未だに“子供の娯楽”としか認識してない者にとってはドン引きレベルなのは、ご存知の通りw しかし、そこには様々な事情がある…ひとつは、深夜の時間帯に放送されるアニメが増えた事による影響なのだが、これは、若年層のアニヲタならわかる話。だが、それはアニメの“原作”を知っているファンが、TVアニメ化される情報を基に見てる訳であって、一概には言えないトコがある。しかし、五十路や還暦過ぎのオッサンが現役のアニヲタとして深夜アニメを見てるのは何故か?これは、オイラと同じぐらいの世代(40歳代)にも言えた話なのだが、80年代のアニメは、それまでの“子供騙し”な作品ばかりだったのが“宇宙戦艦ヤマト”や“六神合体ゴッドマーズ”とか、“機動戦士ガンダム”等のシリアスな内容のアニメが登場する様になった頃であり、そして、80年代後半にもなると、一般家庭にビデオデッキが普及し始めて、それによるOVA(オリジナルビデオアニメ)が登場する様になる時代である。今でもコアな人気がある“機動警察パトレイバー”も、この時代にOVAとして発表されたアニメであり、のちにTVアニメとして再編された経緯があるし、エロ系アニメの先駆者として名高い“くりぃむレモン”シリーズも、この頃の作品である。(当時のアニメ専門誌でも、コレの特集をする時は、袋とじが“お約束”だった…)
つまり、これを知ってる世代が、今の50代前半に多く、しかも自分達が仕事を終えて一息つく深夜の時間帯にアニメをやってるとなれば、自ずとそっちに関心が向く訳である。したがって、セル画でチマチマしたアニメから、現在のフルCGスタイルのアニメまでの“変遷”をリアル体験してる世代であるが故に、ストーリーの中身から、制作会社の得手不得手を見抜く程のヲタクっぷりをひけらかす訳である。ぶっちゃけ論で言えば、“こち亀”の中でも出てきた理論…“テレビっ子だった世代が大人になった事で、自分達が見てみたいモノを作れる様になった事を受けて、よりマニアックな事が一般常識になっていく”を、自で行っているのが、現在の40歳以上のアニヲタの現状って訳である。(オイラもその世代なだけに、気持ちがわからなくはないのよw)まして、現在の“アニラジ”が増えた背景にも、80年代の“アニラジ”時代を知っている業界関係者が増えた事も影響していて、コレが、サブカルチャーコンテンツと言われる分野が一般社会でも受け入れられるきっかけになってる訳である。(今にして思えば、宮崎駿や富野由悠希、押井守等の大御所が、駆け出しアニメーターだった頃に描いた作品を見て育った世代が、今のアニメを牽引している一番の顧客であり、その世代に流行ったアニメを、現代風にアレンジした、あるいは続編として再考された作品であれば、そりゃ喰いつくわな。)
ま、その傾向が、今の競馬界にも影響が出ている訳であり、去年の秋天馬、ジャスタウェイの馬主がアニメ版“銀魂”の構成作家だってのは有名(もちろん、馬名の由来もw)だし、ガノタな馬主が調子扱いて、ガンダムに出ていたキャラクター名を名付けている馬が出走するケースも増えてるし、しまいにゃJRA自身がアニメとコラボした企画をガンガンやりまくってるのも、そういった“アニヲタ世代”が今の社会の中心にいるからこそだと言える訳である。さて今年は、どのアニメとコラボする気であろうかw